この記事の結論
リピーターが多く、地域から愛される院になるために、大切なことがあります。それは、「思うだけでは、伝わらない」という事実を、しっかりと受け止めることです。多くの先生は、患者様のことを本当に考えています。でも、その気持ちを「行動」で伝えていますか?この記事では、夫婦の間でよく起きる「思いのすれ違い」を通して、治療院と患者様の間にも同じことが起きている可能性を、優しく紐解いていきます。
こんにちは。整体院経営戦略研究所の横山です。
今日はズバリ、「リピーターが多く、愛される院になるために」というテーマで、お話をしたいと思います。
少し耳の痛い話も含みますが、3,000院を見てきた私の実感をお伝えします。
開業時、あなたはこう思っていたはずです
まず、あなたが独立された時のことを、思い出してみてください。
多くの先生は、修行していた場所への、少しの不満があったのではないでしょうか。
・「ここは売上ばかりを追いかけている」
・「患者様のことを、本当は考えていないのでは?」
・「自分が独立したら、絶対にこうはならない」
・「患者様ファーストで、心から愛される院を作る」
こんな熱い想いで、独立されたはずです。むしろ、これは多くの先生に共通する動機ではないでしょうか。
ところが、現実はこうです
でも、実際に経営してみると、どうでしょうか。
「患者様のために」と思っても、なかなか実行できない現実が出てきます。
もちろん、施術は一生懸命やっている。技術を磨いて、丁寧に向き合っている。
でも、少しだけ、自分に問いかけてみてください。
胸に手を当てて、考えてみてください
・患者様が来られた時、本当に「歓迎」していましたか?
・お帰りになる時、本当に「感謝」していましたか?
・帰った後も、その感謝の気持ちは続いていましたか?
・患者様のことを、ずっと気にかけていましたか?
ドキッとされた先生もいらっしゃるかもしれません。
「もちろん思っている」と、多くの先生は答えるでしょう。でも、「思っている」と「行動している」は、違います。
思っているだけでは、伝わらない
これが、今日一番お伝えしたいことです。
思いは、
相手に伝わらないことが多い。
これは、患者様とあなたの間だけの話ではありません。人と人の関係、すべてに共通する事実です。
分かりやすい例で、お話ししてみましょう。
夫婦の間で、よく起きること
昔のドラマで、こんな場面がよくありました。
奥様「あなたは、いつも私のことを大切に思ってくれてないでしょ?」
旦那様「いや、俺は思ってるよ。言葉にしないだけで、大切に思ってる」
奥様「だから、伝わらないって言ってるでしょ!」
こんなやりとり、見たことありませんか。
旦那様は、「口下手だから、恥ずかしくて言えない」「態度で示している」と思っています。奥様は、「そんな態度、全然伝わってこない」と感じています。
これは、典型的な「思いのすれ違い」です。
お互いに悪気はない。でも、伝わらない
大事なのは、お互いに悪気はないということです。
旦那様は、本当に奥様のことを大切に思っている。それは事実です。でも、その思いが、行動として現れていない。だから、奥様には伝わらない。
「思っている」だけでは、相手には見えないのです。人は、テレパシーで通じ合うことはできません。
これが、あなたの院と患者様の間にも起きている
実は、この「思いのすれ違い」が、あなたの院と患者様の間にも起きている可能性があります。
あなたは、思っています。
あなたの心の中
・「この患者様には、本当に良くなってほしい」
・「来てくださって、本当にありがたい」
・「一生懸命、施術しよう」
・「あの患者様、その後どうしているかな…」
これは、本当の気持ちです。嘘ではありません。
でも、患者様側は、こう感じているかもしれません。
患者様の気持ち
・「淡々と施術されただけだった」
・「特別大切にされている感じはしなかった」
・「帰りは、事務的なお辞儀だけ」
・「他の院と、そんなに違わないかも」
あなたは、本当に大切に思っている。でも、それが「行動」として伝わらなかった。だから、患者様には、その気持ちが届いていない。
これが、リピーターが増えない、本当の理由の1つです。
では、どうすればいいのか
答えは、シンプルです。
思うだけでなく、
行動で伝える。
これだけです。でも、これが本当に大切なのです。
3つのタイミングで、行動する
具体的に、どんなタイミングで行動すればいいのか。3つに分けてお伝えします。
タイミング1|来院時の「歓迎」
・立ち上がって、目を見て「いらっしゃいませ」
・お名前を呼んで、「◯◯様、お待ちしていました」
・前回の話題に触れる「その後、お加減いかがですか?」
・天気や季節の会話で、緊張をほぐす
タイミング2|お帰りの時の「感謝」
・玄関まで、必ずお見送りに出る
・「今日は、ありがとうございました」と目を見て伝える
・次回のご予約、または「またお待ちしています」の一言
・患者様の姿が見えなくなるまで、お辞儀を続ける
タイミング3|お帰りの後の「気にかけ」
・1週間以内に、手書きのハガキを送る
・「その後、体調はいかがですか?」の一言を添える
・季節の変わり目に、お体を気遣うメッセージ
・特別なイベント時(お誕生日等)にお祝いカード
この3つのタイミングで、「思い」を「行動」に変えるのです。
これができている院、できていない院
3,000院を見てきて、はっきり分かることがあります。
リピーターが多く、地域に愛されている院は、この3つのタイミングを、大切にしています。派手なマーケティングではなく、この基本を丁寧にやっているだけです。
逆に、リピートに悩む院は、この基本ができていません。「施術さえきちんとやれば」「腕さえあれば」と思っている先生が、驚くほど多いのです。
腕は大切。でも、腕だけでは足りない
誤解しないでください。腕は、もちろん大切です。
腕がなければ、患者様に喜んでいただけません。技術は、経営の土台です。
でも、腕だけでは、患者様は通い続けてくれません。
「良い施術+感謝の行動」。この両輪が揃って初めて、患者様はリピーターになり、あなたの院のファンになってくださいます。
「思っているから、大丈夫」の落とし穴
ここで、多くの先生がハマる落とし穴をお伝えします。
それは、「自分は思っているから、大丈夫」という思い込みです。
先ほどの旦那様と同じです。「口下手だから」「照れくさいから」「言わなくても伝わるはず」…
これは、患者様にとって、「何も伝わっていない」のと同じです。
「照れくさい」を、乗り越える
「照れくさい」「気恥ずかしい」「うまく言えない」。
分かります。私も、はがきを書くのは、正直に言うと、面倒で、少し照れくさい時があります。
でも、その照れくささを乗り越えて、行動に移す。それが、プロの経営者としての姿勢だと思います。
患者様は、あなたの照れくささを察してくれません。行動で示さないと、伝わらないのです。
よくあるご質問
Q. スタッフが「歓迎・感謝」を表現するのが下手です
A. まずは、院長ご自身が模範を示してください。スタッフは、院長の背中を見て育ちます。院長が心から「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」を伝える姿を、毎日見せる。これが最も強い教育です。ロールプレイングも有効ですが、それより毎日の実践が大切です。3ヶ月、6ヶ月と続けていれば、スタッフも自然と身につけていきます。
Q. 「感謝を伝える」と、営業感が出てしまう気がします
A. 「営業感」が出るのは、下心があるからです。「リピーターにしよう」「回数券を売ろう」という気持ちで感謝を伝えると、必ずそれが滲み出ます。でも、純粋に「来てくださって、ありがとう」という気持ちで伝える時は、営業感は一切出ません。まずは、心を整えてから、行動する。この順序が大切です。
Q. 患者様が多くて、一人ひとりに時間をかけられません
A. たくさん来られる先生こそ、この基本が疎かになりがちです。でも、患者様お一人お一人にとっては、あなたの院での時間は「特別な時間」です。時間ではなく、質を上げる工夫をしてください。目を見て話す、名前を呼ぶ、前回の話に触れる。これらは、1分もかかりません。「短い時間の中で、いかに大切に思っていることを伝えるか」を工夫してみてください。
Q. 手書きハガキ、本当に効果ありますか?
A. 効果は、必ずあります。ただし、すぐには出ません。3ヶ月、半年、1年と続けて、じわじわと現れます。「はがきをもらった患者様が、また来てくださった」「ご家族を紹介してくださった」…そんな小さな結果が積み重なっていきます。逆に言えば、続けなければ効果は出ません。まず3ヶ月、続けてみてください。
Q. 開業時の理想を、もう一度思い出すには?
A. まずは、今日この記事を読んでくださっている時点で、大切な第一歩を踏み出しています。「あの頃の気持ちを、少し忘れていたかも」と気づけることが、何より重要です。明日、来てくださった患者様に、いつもより少しだけ丁寧に「ありがとうございました」と、心から伝えてみてください。その日の夜、はがきを1枚だけ書いてみてください。この小さな行動から、あなたの理想は必ず戻ってきます。
明日から、行動で伝えませんか
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
今日のお話を、改めてまとめます。
✓ 開業時、あなたは「患者様ファースト」の理想を持っていた
✓ 経営の忙しさで、行動が伴わなくなっている可能性がある
✓ 思っているだけでは、相手に伝わらない
✓ 夫婦の間でも、思いのすれ違いは起きる
✓ 治療院と患者様の間にも、同じことが起きている
✓ 3つのタイミング(来院時・お帰り時・お帰り後)で行動する
✓ 腕+感謝の行動の両輪が、愛される院を作る
最後に、もう一度お伝えします。
思うだけでは、伝わらない。
行動で伝えて、初めて
相手の心に届きます。
明日、来てくださる患者様に、いつもより少しだけ丁寧に「ありがとうございました」と伝えてみてください。
その日の夜、1枚だけ、はがきを書いてみてください。
その小さな行動から、あなたの院は、確実にリピーターが多く、愛される院へと変わっていきます。
「あなたが患者様を大切に思っている気持ちは、
本物です。
あとは、その気持ちを、
行動で伝えるだけです。
1つの行動が、リピーターを作り、
ファンを作り、愛される院を作ります。」
— 整体院経営戦略研究所 代表 横山一彦
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