この記事の結論
整体院経営で「やったらすぐ結果が出る」はありません。重要なのは「主観・客観・競感(競争相手視点)」の3つの観点で戦略を立て、中長期戦で一点集中突破すること。ライバル分析を欠かさず、お客様のニーズに応えながら専門性を磨き続けることが、唯一の勝ち筋です。
今回は、ランチェスター経営の竹田陽一先生の教えを基に、整体院・治療院経営で本当に大切な「戦略的視点」についてお話しします。
25年間で3,000院以上を見てきた中で、「ある考え方の差」が長期的な結果を分けていると確信しています。それをお伝えします。
「やったらすぐ集客できる」は甘い考え
「これをやったら、すぐ集客が増える」
「この対策をすれば、新規が来る」
こういう発想で対策を始めて、実際にやってみたものの、すぐには結果が出ない。そんな経験はありませんか?
多くの先生方が、ここでイライラします。そして、効果がないと判断して、対策を途中でやめてしまいます。
本来なら継続すれば結果が出るものを、途中で諦めてしまう。これが、整体院経営で最もよくある失敗パターンです。
それは「自分の主観」でしかない
ここで重要な気づきがあります。
「効果がない」「結果が出ない」と感じるのは、自分の主観でしかないということです。
「今の自分は何もしていない。だから何かをすれば効果が出るはず」、こんな簡単な話で経営がうまくいくなら、誰も苦労しません。
経営は、もっと複雑で多面的な視点が必要です。そこで重要になるのが、竹田先生が教える「3つの観点」です。
経営に必要な「3つの観点」
ランチェスター経営の竹田陽一先生は、経営には3つの視点が必要だと教えています。
主観(自分から見た視点)
「自分はこれをやっている」「これがいいと思う」という、自分自身の視点です。
→ ここだけで判断すると、経営は危険になります。
客観(お客様から見た視点)
「お客様にはこれがいいだろう」「患者様はこう感じているはず」という、顧客目線の視点です。
→ 多くの先生はここまでは意識しています。
競感(きょうかん)※竹田陽一先生の造語
「ライバルは同じことをしていないか」「他の整体院は何をやっているか」という、競争相手の視点です。「競う相手を感じる」という意味で、竹田先生が経営の核心として位置づけている独自の概念です。
→ ここが抜けている先生が圧倒的に多い。実は最も重要な視点です。
この3つの観点を持って初めて、本当の戦略が立てられるのです。
ライバルが「自分以上のこと」をやっている現実
自分が新しい対策を始めた時、近所のライバル院が同じことをしているか、確認したことはありますか?
実際に調べてみると、驚くべき事実が見えてきます。
・ライバルが自分と同じことをしている
・ライバルが自分の数倍の対策をしている
・お金をかけて広告を出している
・スタッフ数が多い
・見栄えが良い
・価格が低い
お客様目線から見ると、ライバルの方が魅力的に見えることが、本当に多いのです。
自分だけが頑張っているなら、そりゃ結果が出ます。でも、他の整体院も必死に頑張っているのが現実です。
ライバル経営者の「人物像」も見るべき
さらに踏み込むと、ライバル整体院の経営者の「人物像」まで見ることが大切です。
・経営戦略に長けているのか?
・うまくいって慢心して、遊んでいるのか?
・どんな人物が経営しているのか?
・どこに重点を置いている経営者か?
こういう情報は、ブログ・Twitter(X)・SNS・ホームページなどを見れば分かります。
ただし、最近の経営者は一生懸命な方が多いです。「慢心して遊んでいる」というミスは、以前ほど見られなくなりました。
ということは、ここで諦めてしまえば、全てが良くなる可能性は本当に少なくなるということです。
継続するしかない。だからこそ「一点集中」
じゃあ、どうすればいいのか。
答えはシンプルです。継続するしかありません。
ただし、ただ漫然と続けるのではなく、「一点集中」で続けることが重要です。
一点集中とは、
「ライバルがやっている以上に、自分が多くやる」
こと。
そのためには、まず情報収集が必要です。
勝ち筋を見つける3つのステップ
継続して結果を出すために、以下の3ステップを実行してください。
ライバルの情報を集める
近所の整体院のホームページ、SNS、Googleマップを徹底的に調べる。「何をやっているか」「どこに力を入れているか」「価格はいくらか」「強みは何か」を把握する。
お客様のニーズを聞く
今来てくれている患者様に「なぜここに通うのか」「他院との違いは何か」を聞く。お客様の口から出る「自院が評価されている点」を見つける。
「自分が強い1点」に集中する
お客様が評価してくれている「1点」を見つけたら、そこに集中。ライバルがやっている以上の量・質で情報を発信し、症状を特化させ、専門性を高めていく。
この「一点集中突破」がランチェスターの戦略の本質です。総合で勝とうとせず、特定の領域でNo.1を取る発想です。
「中長期戦」で戦う覚悟を持つ
大事なことなので、もう一度お伝えします。
この一点集中突破をやったからといって、すぐに効果は出ません。
中長期戦で戦う覚悟を持ってください。
3ヶ月続けて結果がなくても、諦めない。
6ヶ月続けて変化がなくても、信じる。
1年継続して初めて、市場での認識が変わり始める。
2年・3年続けることで、地域でNo.1のポジションが固まる。
この覚悟がないと、何をやっても続きません。続かなければ、結果は永遠に出ません。
理想は「ライバルが引いていく」状態
中長期戦で一点集中突破を続けると、ある時、嬉しい変化が起きます。
それは、後から出てくるライバルが「この分野はあの院が強いから、戦わないようにしよう」と引いていく状態です。
ライバルから「戦わずに避けられる」院になる。
これが、ちょうどいい目標です。
同じ「肩こり専門」でも、地域でNo.1の評判が確立されていれば、後から始めた院は「あそこには勝てない」と諦めます。
これが、ランチェスターの戦略の真骨頂です。戦わずして勝つ、これを目指してください。
まずは「ライバル分析」から始めよう
この記事を読んで「うちもやってみよう」と思った先生に、最初の一歩をご提案します。
まずは、「自分の半径500m〜2km以内のライバル整体院を全て調べる」ことから始めてください。
調べるポイント:
・各院の「専門領域」(症状・対象患者など)
・各院の「価格帯」
・各院の「スタッフ数・体制」
・各院のホームページの内容・更新頻度
・各院の口コミ(数・内容)
・各院のSNS活用状況
この情報を整理することで、「自分が攻めるべき1点」が見えてきます。
よくあるご質問
Q. すぐ結果が出ないと、本当にこのまま続けていいのか不安になります
A. その不安は当然です。だからこそ「3つの観点(主観・客観・競感)」で戦略を検証してください。ライバルが同じことをやっていないか、お客様のニーズに合っているか、自分の判断は主観に偏っていないか。この検証ができていれば、中長期戦を信じて続けられます。
Q. ライバル分析って、具体的にどうやればいいですか?
A. まず、半径500m〜2km以内の整体院・治療院をGoogleマップで全てリストアップします。次に、各院のホームページ・SNS・口コミを徹底的にチェック。「専門領域」「価格」「スタッフ数」「ホームページの充実度」「口コミの量と内容」を表にまとめます。これで、自院がどこで戦うべきかが見えてきます。
Q. 「一点集中」とは、具体的にどんな1点を選べばいいですか?
A. 既存患者様が評価してくれている1点が最も適しています。「肩こり施術後満足が他より良い」「説明が丁寧」「産後ケアに強い」など、お客様の声から見えてくる「自院の強み」を選んでください。新しく作るより、既にある強みを磨く方が、確実に早く結果が出ます。
Q. 中長期戦と言いますが、どのくらいの期間を見ればいいですか?
A. 最低でも1年は必要です。3ヶ月で諦めるのが最も多い失敗パターンです。1年継続して市場での認識が変わり始め、2〜3年で地域No.1のポジションが固まります。「3年単位」で経営を考える覚悟を持ってください。
Q. ランチェスターの戦略を学ぶには、どうすればいいですか?
A. ランチェスター経営の竹田陽一先生の書籍を読むのが第一歩です。また、ビーウェイブ代表の横山は2026年現在、25年以上札幌のランチェスター経営塾に通い、累積学習時間5,000時間以上を持っています。整体院・治療院に特化した活用方法は、当社のブログでも順次紹介していますので、ぜひご覧ください。
まとめ
整体院経営で結果を出すための本質を、改めて整理します。
「何かをやったら、すぐ結果が出る」という発想は捨てましょう。それは自分の主観でしかありません。経営は「主観・客観・競感(競争相手視点)」の3つの観点で検証する必要があります。
特に「競感(競争相手視点)」が抜けている先生が多いです。ライバルは同じこと、あるいはそれ以上のことをやっている可能性が高い。それを知った上で、自院が攻めるべき1点を見つけ、そこに集中することが勝ち筋です。
そして、中長期戦の覚悟。3ヶ月で諦めない、1年継続する、2〜3年でNo.1のポジションを確立する。この長期視点を持って初めて、本当の経営が成り立ちます。
理想は、後から参入するライバルから「あの院とは戦わないようにしよう」と引かれる存在になること。戦わずして勝つ、これがランチェスターの戦略の真骨頂です。
まずは、ライバル分析から始めてみてください。そこに、貴院の未来があります。
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